サラリーマンエンジニアが独立してフリーランスになると、社会的な信用が大幅に落ちる。フリーランスとしてしばらく働き続けられれば、その信用は次第に上がってくるが、それまでには時間がかかる。そのため、社会的信用が必要となる手続きは、会社員である内に済ませておくことが大切である。
代表的なのはクレジットカードの作成で、仕事用で新しく作っておいた方が良い。決済履歴を元に、確定申告がやりやすくなるからだ。会社員であれば、そのクレジットカードの審査に落ちることはまずない。
また、独立するタイミングで、自宅に仕事用の部屋が欲しいなどの理由で、引越しを考えることもあるだろう。その手続きも、会社員の内に済ませておかなければならない。フリーランスであれば、不動産契約や賃貸契約が結びにくくなるからだ。
さらに、印鑑や名刺も、独立する前に作っておいた方が良い。個人事業の届け出をするために必要な認印は、手元にあるものを、そのまま事業用として使用しても問題はない。しかし、契約書などに使用する屋号印は、新しく作らなければならない。
さらに、銀行印も、プライベート用とは異なる事業専用のものが必要だ。
そして、名刺は、個人名や屋号を覚えてもらうために、デザインを工夫する必要がある。エンジニアとして独立したら、働く環境を整えたり、仕事を獲得したりするため、忙しくなりがちである。その忙しさを少しでも軽減するために、あらかじめ印鑑と名刺の発注は済ませておくことが望ましい。